今回は

年金を繰下げた時のメリット3つ・デメリット3つ

についてお話いたします。

 

年金の繰下げとは、

65 歳からもらえる年金を

66 歳以降に受け取り年金額を

増やすことができるせる制度です。

 

国民年金の老齢基礎年金と

厚生年金の老齢厚生年金が対象となります。

現在は、70 歳まで受け取る年齢を

遅らせることができます、

 

なお、2022 年 4月からは

75 歳まで遅らせることが可能となります。

繰下げの真逆の制度で繰上げ制度もあります。

 

65 歳からもらえる年金を

60 歳から受け取ることができる制度です。

 

それぞれ一長一短のある制度になりますが、

受け取る時期を変更できるこれら2つの制度、

実際どのくらいの方が活用しているのか

統計データを観てみましょう。

 

 

厚生労働省の

『令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』から、

国民年金の老齢基礎年金、平成 27 年度から

令和元年度までの 5 年間の繰下げ・繰上げ受給率を

確認してみました。

 

すると、繰下げを選択している方の割合は 1 %台、

繰上げを選択している方の割合は 12 %から 15 %。

 

数字だけをみると、

繰下げを選ぶ方はとても少なく、

繰上げは 10 人に 1 人程度、

早くもらう人が多いと感じますが、

推移をみると面白い傾向が見えてきます。

 

繰上げからみると、平成 27 年度 15.3 %で

令和元年度になると 12.3 %と減っています。

 

対して繰下げは、

上げ幅は微々たるものですが増えています。

60 歳以降も引き続き働く方が増えて

繰上げを選択しない傾向なのかも知れません。

 

60 歳代の早いうちから年金を受け取らず、

65 歳もしくは 65 歳以降に年金を受け取る方が

増えているのかも知れません。

 

そこで今回は、

老齢年金を 65 歳からもらわずに

『繰下げ』を選んだ場合の

メリット3つ・デメリット3つ

お話したいと思います

 

いずれ検討の余地が出てくるかも知れません、

この機会に知っておくのはいかかでしょうか。

 

簡単に『繰下げ』の制度について触れます。 

 

一言で言うと

『年金をもらう年齢を 66 歳以降に

遅らせることで年金額を増やせる制度』

となります。 

 

対象となる年金は

『国民年金の老齢基礎年金』と

『厚生年金の老齢厚生年金』。

 

『特別支給の老齢厚生年金』という名の

60 歳代前半から受け取れる年金もありますが、

この年金は繰下げできません。

 

最初の2つ『老齢基礎年金』と『老齢厚生年金』は、

65 歳からもらうことができます。

 

この受け取る年齢 65 歳を、66 歳から 70 歳の間で

もらう時期をご自身で決めることができる制度を

『繰下げ』と言います。

 

66 歳からという点がポイントで

65 歳から1年間は待たないといけない。

 

繰下げ分の増額は 66 歳からとなります。

そのため、年金額が増えるのは 66 歳からとなります。

 

裏を返せば 66 歳以降は待つ必要がない。

後ほど詳しくお話します。

 

ではメリットからご紹介していきます。

 

メリット(1)年金額が増える

年金が増える割合は、

65 歳から 1 箇月遅らせるごとに 0.7 %の増額となります。

1 年で 8.4 %ですね。最大 5 年遅らせて

70 歳からもらうと 42 %、

65 歳でもらう年金額の 1.42 倍の

年金を一生涯受け取ることができます。

 

また、2022 年 4 月からは

最長 75 歳からもらえるようになり、

増額率は 84 %、65歳でもらう

年金額の 1.84 倍となります。

 

国民年金の老後の年金である老齢基礎年金と

厚生年金の老後の年金である老齢厚生年金を

別々に繰下げすることも、どちらか一方を繰下げしたり、

請求時期をずらしてもらったりすることも可能です。

 

メリット(2)66歳以降は待つ必要がない

これだけ聴いてもよくわからないですよね、解説します。

 

66 歳から 70 歳の間でもらう時期を

ご自身で決めることができるとお話しましたが、

66 歳以降であればいつでも、

増やした年金を受け取り始めることができます。

 

まだピンときませんよね。

 

繰下げの手続き方法をご紹介します。

手続き方法がわかると納得できると思います。

65 歳になる誕生日の 3 カ月前頃に、

老齢年金がもらえる方には日本年金機構から

『年金請求書』という年金を請求するための

書類が郵送で届きます。

 

この『年金請求書』を 65 歳で

年金を受け取るは手続きをしてください。

繰下げたい方は 66 歳以降まで

提出せずに保管してください。

 

その後、年金を受け取りたい時に、

66 歳以降であればその期間に応じた

増額分が加算されて受け取ることができます。

 

年金請求書を提出しない =『繰下げを選択中』

ということです。

 

メリット(3)受け取り方を選択できる

受け取り方2種類から選べます。

例えば、68 歳から年金をもらう場合には、

68 歳から増額された年金を受け取る方法と、

65 歳 66 歳 67 歳ともらっていない分を

一気に増額はされない通常の年金3年分を

一度に受け取る方法があります。

 

65 歳の時に『年金請求書』を提出せずに保管。

68 歳の時に大きな買い物が必要となった。

この場合は、増額された年金は諦めて

3年分まとまった年金額を選択できます。

 

もし、65 歳以降も働くなどして収入が見込めて

生活するには困らないのであれば

『年金請求書』はとりあえず出さずに

持っておくことも選択肢のひとつです。

 

年金を寝かせておけば確実に増額されます。

必要となった時に増えた年金額を

受け取り始めることが可能です。

 

ここからはデメリットです。

 

デメリット(1)66歳までの1年間は我慢

66 歳以降ではじめて年金が増額となりますので、

1 年間年金は我慢です。

 

デメリット(2)税金や社会保険料が増える

年金額が増えることで、税金(所得税・住民税)と

社会保険料(国民健康保険料・介護保険料)も

増えます。この点は仕方のないことかなと思います。

 

デメリット(3)加給年金がもらえない

『加給年金』とは、配偶者やお子さんがいる方の

老齢厚生年金に加算される家族手当のような年金です。

 

配偶者は 65 歳未満、お子さんは 18 歳到達年度の末日までの子。

または 1 級・ 2 級の障害の状態にある 20 歳未満の子。

その分、年金額が上乗せされて金額が増えるわけですね。

 

ざっくり紹介しますね。

 

もらうための条件は3つです。

1)厚生年金に 20 年以上入っていること

2)65 歳以上になった時に、生計を維持している配偶者や子どもがいること

3)その配偶者や子どもが年収 850 万円以下であること

 

以上3つの条件を満たすと『加給年金』が

上乗せされた年金額を貰うことが出来ます。

 

該当する配偶者がいる場合、

現在だと年間約 39 万円もらうことができます。

 

老齢厚生年金をもらっている場合に加算される年金ですので、

繰下げて受け取っていない期間は加給年金も受け取れません。

繰下げ分の増額も加給年金には反映されません。

 

ですが、解決策もあります。

老齢基礎年金だけ繰下げすることです。

このようにすれば加給年金が加算された

老齢厚生年金を受け取ることが可能です。

 

ご参考になれば幸いです。