今回は

60 歳代前半から年金をもらいたい!

あなたの年金額はどう変わる?

についてお話いたします。

 

いきなりですが、

年金いつからもらうか決めていますか?

 

原則、65 歳からとなりますので、

65 歳未満の方はまだ受け取れません。

 

例外的に

『特別支給の老齢厚生年金』という

60 歳代前半からもらえる年金があり、

条件を満たす方はこちらの年金を

受け取っているケースはあります。

 

いずれにせよ、65 歳未満の方でも

条件に合えば 60 歳代前半から

年金をもらうことができるわけです。

 

現在、50 歳代の方であれば

65 歳からの年金を 60 歳代前半からもらう。

65 歳未満の方も、

60 歳代前半へもらう時期を早めよう。

と制度上考えることができるわけです。

 

制度ですので、誰でも活用できます。

一度は聞いたことがあると思いますが

繰上げ受給』制度です。

 

早くももらえる代わりに年金額は減りますが、

老後の年金を原則の 65 歳から

早くもらることが可能です。

 

繰上げ受給を活用した際の

あなた自身の年金がどう変わるか

調べる方法をご紹介します。

 

 

『繰上げ受給』制度の仕組みと手続き方法

『繰上げ受給』制度とは、

原則 65 歳でもらえるところを

60 歳からでももらえる制度です。

 

繰上げ受給をするには、

『繰上げの請求』が必要ですので、

お勤めの会社で確認をするか、

お近くの年金事務所などで

確認をしてみてください。

 

後ほど、請求書について簡単に触れますね。

 

65 歳から 1 箇月単位で最大 60 歳まで

早くもらえるようにすることができます。

1 年は 12 箇月、5 年で 60 箇月なので、

約 60 の時点からもらうことができます。

 

では、どのくらいの方が

この『繰上げ受給』を活用して

いるのでしょうか。

 

厚生労働省の

『厚生年金保険・国民年金事業の概況(平成元年度)』

によると、65 歳から年金をもらっている方は

全体の 86.3 %、

繰上げ受給の割合が

12.3 %となっています。

 

ちなみに繰下げ受給の割合は 1.5 %です。

100 人中、繰上げをする方は 12 人程度で、

繰下げ受給をする方は 1 人程度という

割合になっています。

 

繰上げ受給の良い点は、

ずばり早くお金をもらえることです。

 

その代り、もらう時期を 1 箇月早めるごとに

0.5 %ずつ年金額が減額されていきます。

 

1 年前倒しで 64 歳からもらうと

6 %の減額となります。

最大 60 歳からもらえますが

30 %減額された年金額となるわけです。

 

なお、法改正によって、

今後は減額率が 1 箇月 0.4 %となります。

若干減額される金額が減る、

もらえる分が増えるということですね。

 

繰上げ受給制度を活用するためには

『繰上げ請求書』を提出する必要があります。

『特別支給の老齢厚生年金』

受け取っている方の請求書と、

老後の年金を始めてもらう、

初めて請求する方の請求書がありますので

ご注意ください。

 

請求書は、日本年金機構のサイトから

ダウンロードすることができます。

提出先は、近くの年金事務所

または街角の年金相談センターとなります。

 

繰上げ受給をするとあなたの年金が

どのように変わるか

ねんきんネットで簡単に知ることができます。

 

ねんきんネットへ登録していない方も、

どのような機能があるのか知り

興味が湧いたら登録してみてください。

 

どのような機能があるのかと言うと、

受け取り始める年齢によって

減額される年金額を試算する機能。

 

現在、最大5つのパターンを比較できます。

例えば、60 歳から 64 歳まで

1 歳刻みで年金額がどう変わるのか

一覧表やグラフで表示できます。

 

働き方を変えた場合の条件も設定でき、

いろいろな条件で試算ができます。

 

ここでは、

一番簡単な試算の設定方法を解説します。

ねんきんネットの操作方法ですね。

 

ねんきんネットのトップページの

『将来の年金額を試算する』

をクリックします。

 

☆かんたん試算と

☆詳細な条件で試算が出てきますので、

→『詳細な条件で試算』

 →『試算条件を入力する』

 

〇 今後の職業の入力

「現在の職業を継続しますか?」→『はい』

 

老齢基礎年金の受給開始年齢の設定

→『全部の受給を早める(全部繰上げ)』をチェック

老齢基礎年金の受給開始年齢の設定してください。

ここでご希望の年齢を入力。

→年齢設定 60 歳 0 箇月から 64 歳 11 箇月

続けて同じように

老齢厚生年金の受給開始年齢の設定

→『受給を早める(繰上げ)』をチェックして

老齢厚生年金の受給開始年齢の設定してください。

→年齢設定 60 歳 0 箇月から 64 歳 11 箇月

 

原則、国民年金と厚生年金は

同時に繰り上げることになりますので、

同じ年齢を入力してください。

 

そして『試算』をクリックすると

グラフや表が表示されます。

 

現在の年金制度加入状況によって、

設定項目が異なる場合もあるようですので、

その時は任意の項目を選択してみてください。

 

この方法で簡単に、

繰上げた時の年齢からもらえる

年金額を知ることができます。

ぜひ試してみてください。

 

最後に、繰上げ受給を選択すると

いくつかのデメリットがありますので、

主なところをご紹介します。

 

一番大きなデメリットは、

一生涯減額された年金となります。

 

取り消しはできませんので、

本当に減額された年金額で

今後の生活において問題が生じないか

検討してみてください。

 

もし繰上げ受給に興味が湧いた方は、

ねんきんネットの登録はちょっと面倒くさく

感じるかも知れませんがそれも1回です。

1回登録すればいろいろと試算できますので

ぜひ活用してみてください。

 

ご参考になれば幸いです。