今回は

65歳からの年金 いくらもらえるの?

についてお話いたします。

 

老後の年金は原則65歳から、

では65歳から年金はいくらもらえるのか?

3つの切り口からお話をしていきたいと思います。

 

1つ目の切り口は、現在の年金支給額の状況。

現在65歳の方、たくさんいらっしゃいますよね。

 

この年齢の方たちに対して、

一体いくらの年金が支給されているのか

もらっているのか?気になりませんか?

 

実は、厚生労働省から

『厚生年金保険・国民年金事業の概況』

という資料が出ていて、平均額ではありますが、

しっかり金額記載されています。

 

また、

65歳の方がもらっている年金の平均額のみならず、

70歳では、75歳では、80歳ではと

年金の平均額の推移を知ることもできます。

 

2つ目の切り口は、もらえる年金の概算額。

いやいや平均の金額は参考にならないから

大体の金額を教えて欲しいという方。

もらえる年金の概算額をご紹介いたします。

 

年金にまつわる記事が載っている雑誌や

年金をテーマにしたテレビ番組などでは

なぜか概算額ばかりですよね。

もちろん理由があって、それは複雑な計算式が原因です。

その点も含めてお話をしていきます。

 

3つ目の切り口は、もらえる年金の見込額。

大体の金額では満足できません、

私自身の年金額を教えて欲しいという方。

金額をお伝えすることは残念ながらできませんが、

あなた自身の年金額の見込額を知る方法を

教えることはできます。

 

『ねんきんネット』の活用方法です。

『ねんきん定期便』でも確認できますが、

おすすめは『ねんきんネット』です。

 

『ねんきんネット』が提供する主なサービスは、

あなた自身の年金記録の確認と

年金の見込額の確認2つとなります。

 

ですが、それだけではなく、

年金をもらいながら働き続ける場合や、

今後転職などをする、職業を変える場合の

年金の見込額を試算することもできます。

 

ぜひ登録だけでもこの機会にいかがでしょうか。

もちろん無料です。

 

以上3つの切り口でのお話。

何か、ひとつでも新しい気づきがあれば幸いです。

 

 

現在の年金支給額の状況

ご紹介する資料は

『令和2年12月 厚生労働省年金局 

平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』から。

 

金額については細かい注意書きなどがありますが、

すべてを解説すると複雑ですし時間もかかりますので

割愛します。

 

ざっくりと『この程度の金額なのね』

という心構えで聞いていただければありがたいです。

 

まず、自営業やフリーランス、専業主婦(主夫)の方が

受け取る国民年金から。

老後の年金をもらっている方の平均年金額(月額)は、

(平成 30 年度末現在)約56,000円です。

国民年金の老後の年金は、保険料を支払った

月数で計算されます。

 

20歳から60歳までの40年間、

すべて保険料を支払った場合の年金額は、

約6万5,000円です。

平均値からみると40年間みっちりと払う方は

少ないのかも知れません。

 

次に、会社員や契約社員、バートやアルバイトの方などが

受け取る厚生年金。

国民年金の分も合わせて、

平均年金額(月額)は

(平成 30 年度末現在)約144,000円となっています。

ちなみにこの金額は、民間の企業で

働く方が対象となっています。

 

厚生年金は、もらっている給料などの金額を

ベースにして年金額が決まります。

ですので、男性と女性で平均額に差が生まれます。

 

男女別にすると、男性は約173,000円、

女性は約103,000円となり、

男性が多く女性が少なくなっています。

 

国民年金は、

支払う年金保険料の金額は男女同じですので、

特に男女差が生まれることはありません。

 

平均値ではありますが、

旦那さんが会社員で奥さんが専業主婦の家庭だと、

144,000円と56,000円で月20万円が

相場という見方もできそうです。

 

続いて、平均年金額を年齢別にみてみましょう。

65歳の方の場合、

国民年金から老後の年金をもらっている方の

平均年金額(月額)は約57,000円。

厚生年金と国民年金から老後の年金を

もらっている方の平均年金額(月額)は

約145,000円となっています。

 

65歳の方で年金をもらっている方の

現状はこのようになっています。

 

ご参考に厚生年金をもらっている方の年齢を上げて、

平均年金額をみると、

70歳 147,177円

75歳 149,700円

80歳 160,124円

65歳の方の平均年金額は、

約145,000円でした。

 

80歳の方は約160,000円と

月に約15,000円の差が生まれています。

 

この差が生まれる大きな要因としては、

年金制度が賦課(ふか)方式だからと考えれます。

 

賦課方式とは、今の現役世代の方が払った保険料を、

今、年金をもらっている方(受給世代)の

年金財源として活用する方法です。

少子高齢化の進行に伴い、

平均年金額は少しずつ下がっていることがわかります。

 

もらえる年金の概算額

冒頭でお話しました、

なぜ概算額となってしまうのか。

 

それは厚生年金の老後の年金である

『老齢厚生年金』の計算式に原因があります。

計算式のご紹介は省略して、

要点のみお話いたしますね。

 

計算式の中で使われている

『平均標準報酬月額』と『平均標準報酬額』が

あることがその原因です。

 

どのような金額かというと、

これまで受け取った給料や賞与などの

金額すべての平均値と考えていただくと

わかりやすいと思います。

 

給与明細にすると何百枚かは保管しておく

必要があるわけですね。

さらに、昔と今のお金の価値を合わせるための

『再評価率』たる利率もかけていくので、

実質個人の力で計算するのは困難です。

 

このような理由から、

『概算額をお知らせ』しているわけですね。

では、65歳からもらえる年金の

概算額をご紹介いたします。

 

大学を22歳で卒業し会社へ就職、

そのまま38年間勤め上げました。

その間年収は一切変わらないことを前提とします。

 

お気づきと思いますが、

年収が38年間も変動しないのは

おかしいと感じますよね。

 

先ほどの厚生年金の計算式の

『平均なんちゃら』があるため 

一切変わらない=平均の金額 

となるためこのような前提なならざるを

得ないわけですね。

 

会社に38年勤務した場合

年収500万 国年6.2万+厚生8.8万 15万

年収350万 国年6.2万+厚生6.2万 12.4万 

共働き夫婦27.4万

 

例えば旦那さんが、年収500万円で奥さんが、

年収350万円の共働き夫婦であれば、

27.4万円ということになります。

 

概算額ではありますが、

老後に必要となる生活費との兼ね合いの

ご参考にしていただければと思います。

  

もらえる年金の見込額

冒頭でお話をしました通り、

年金の見込額を知るおすすめは

『ねんきんネット』です。

主なサービスは、あなた自身の年金記録の確認と

年金の見込額の確認2つとなります。

 

メインとなる項目は

『年金記録の確認』

『将来の年金額試算』

『通知書確認』

の3つです。

 

今回は『将来の年金額試算』をご紹介します。

こちらの項目では、

現在の年金見込額を知ることができます。

 

さらに試算条件をいろいろと変更することが可能で、

『今後の職業などを選択』することで、

自営業・会社員・その他(公務員等)が選べて、

収入の見込額とその職業で働く期間などを

入力する項目が出てきます。

 

例えば、自営業の方が一旦会社に就職をして5年間働く、

給料は30万円でと設定すれば、

将来の年金の見込額を試算してくれます。

 

また、年金をもらう年齢を早くしたり遅くしたり、

繰上げ制度や繰下げ制度を活用した時の見込額や、

年金記録を確認したところ払っていない月を発見した、

後からその分の保険料を払った場合の

見込額を知るなど、さまざまな使い方が可能です。

 

この機会に『ねんきんネット』へ登録して、

65歳からのあなた自身の年金見込額を

知るのはいかがでしょうか。

 

ご参考になれば幸いです。