今回は

一家の支え手が亡くなった時の遺族年金

についてお話いたします。

 

遺族年金は、

一家の支え手が亡くなった場合や

金を受け取っていた方が

亡くなった場合に支給されます。

 

遺族年金は2種類あり、

国民年金の『遺族基礎年金』と

厚生年金の『遺族厚生年金』

あります。

 

遺族年金は複雑なため、

65 歳以上のご夫婦において、

その一方が亡くなった時の

遺族年金をご紹介します。

 

会社などで働いていた

旦那さんが亡くなったケースを

想定してお話をしていきます。

 

 

このケースでの遺族年金は、

奥さんと高校生までの

お子さんがいる場合、

国民年金の『遺族基礎年金』と

厚生年金の『遺族厚生年金』

の2つが支給されます。

 

奥さんのみの場合は、

厚生年金の『遺族厚生年金』

1つが支給されます。

 

なぜ1つになるのか。

国民年金は、

『お子さんのいる配偶者』か

『お子さんのみ』の時に

遺族年金が支給されるためです。

 

原則、高校生までのお子さんが

条件となります。

 

それに対して厚生年金は、

『妻』『お子さん』『夫』

『父母』『孫』『祖父母』です。

 

遺族の範囲が2つの年金で

異なっています。

 

65 歳以上のご夫婦を

想定したお話となりますので、

奥さんのみが遺族となった場合に

支給される『遺族厚生年金』

をご紹介いたします。

 

厚生年金の『遺族厚生年金』

が支給されるためには、

2つの条件を満たす必要があります。

 

亡くなられた方の条件と

遺族の方の条件の2つです。

 

始めは、亡くなられた方の条件3つから

 

1.厚生年金に入っている時に亡くなられた、

または、

厚生年金に入っている時に

初診日がある病気やけがが原因で、

初診日から 5 年以内に亡くなられた

 

2.老齢厚生年金をもらっている方が亡くなられた、

または、

もらえる条件を満たした方が亡くなられた

 

3.1級・2級の障害厚生年金を

もらっていた方が亡くなられた

 

いずれかに該当する必要があります。

 

厚生年金に入っている時とは、

会社などで働いている、

在職中に亡くなった場合です。

 

『初診日』とは漢字が示す通り、

初めてお医者さんに

診てもらった日を言います。

 

旦那さんが亡くなられた、

その原因となった病気やけがについて、

初めてお医者さんに診てもらった日。

この日から 5 年以内に

亡くなった場合となります。

 

老齢厚生年金をもらっている、

または、もらえる条件を満たしたとは、

簡単に言えば年金に加入していた

期間が 25 年以上あることとなります。

 

厳密に言えば、保険料納付済期間、

保険料免除期間、合算対象期間を

足した期間が 25年以必要です。

 

次に、遺族に対する条件です。

生計を維持されていた遺族。

亡くなった方の収入で

生活をしていた遺族となります。

 

また、遺族厚生年金は受け取れる

遺族の順番が決まっています。

優先順位の高い順にご紹介していきます。

『妻』『高校生までのお子さん』

『夫55歳以上』

『父母55歳以上』

『高校生までのお孫さん』

『祖父母55最上』

となっています。

 

お子さんについては、

20歳未満で障害等級1級

または2級の状態にある場合も

条件を満たします。

 

先に登場した遺族が

遺族厚生年金をもらえる場合は、

その後に登場した遺族は

もらえないということになります。

 

遺族厚生年金の年金額については

亡くなられた方がもらっていた、

または、もらえたであろう老後の年金を

ベースに計算されます。

 

厚生年金の老後の年金である

『老齢厚生年金』の

報酬比例部分の3/4の金額となります。

 

報酬比例の部分とは、

その名の通りで給料や賞与などの金額に

比例してもらえるという意味です。

給料の多かった方はその分遺族年金も

多くなるという仕組みになっています。

 

厚生年金に入っている時に亡くなられた場合、

または、厚生年金に入っている時に

初診日がある病気やけがが原因で、

初診日から 5 年以内に亡くなられた場合。

 

1級・2級の障害厚生年金をもらっていた場合には、

加入期間の月数については、

みなし規定というものがあります。

 

厚生年金の加入期間の合計が、

300 月( 25 年)未満の場合は、

300 月とみなして計算します。

少なくとも25年分としての

年金額を保障してくれます。

 

65 歳以上のご夫婦を想定して、

厚生年金の『遺族厚生年金』を

ご紹介してみました。

 

ご参考になれば幸いです。