今回は
『老後は年金で生活って考えて大丈夫だよね?』
についてお話いたします。
多くの方は 65 歳から
年金をもらうことになります。
そして正直な話、
年金だけでは生活は難しいと
考えている方多いと思います。
そこで今回は、
令和 3 年 12 月に
厚生労働省が作成した
統計データをご紹介します。
令和 2 年度に支給した年金額が
記載されていますので、
ご紹介いたします。
年金の種類別、男女別など、
平均額ではありますが、
ご参考にしてみてください。
生命保険文化センターの統計データ
『令和元年度 生活保障に関する調査(速報版)』
もご紹介します。
老後への意識調査の結果や
老後に必要となるお金に関する
調査結果などが載っています。
老後に必要となる生活費などの
調査結果をお伝えいたします。
支払われた実際の年金額と
老後に必要となる生活費、
それぞれいくらなのか?
『厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和2年度)』
自営業や専業主婦(主夫)などを
ずっと続けてきた方が
受け取る国民年金からです。
国民年金からもらえる老後の年金は
『老齢基礎年金』です。
65 歳から受け取っている方の
平均年金月額は約 5.8 万円です
( 57,783 円:令和2年度末現在)。
ちなみに、
繰上げを選択する方は約 10 %で、
平均年金月額は約 4.4 万円です。
( 43,892 円)
繰下げを選択する方は約 1.7 %で、
平均年金月額は約 7.6 万円となっています。
( 75,723 円)
男女別でみると男性が約 5.9 万円で、
女性が約 5.4 万円となっています。
老齢基礎年金( 65 歳・繰上げ・繰下げ)
すべてを含めた平均年金月額は、
約 5.6 万円となっています。
※老齢基礎年金の受給資格期間を
原則として 25 年以上有する受給者を計上しています。
国民年金の老齢基礎年金は、
20 歳から 60 歳までの 40 年間、
すべて保険料を支払うと
満額の年金額( 777,800 円)となります。
月の支給額は、
約 6.5 万円( 64,816 円)です。
実際の金額は
約 5.8 万円でした。
40 年間みっちりと
保険料を払った方は
少ないのかも知れません。
保険料の支払いが
40 年未満の方で満額にしたい場合には、
60 歳以降も国民年金に加入する
『任意加入被保険者制度』が用意されています。
もしくは、60 歳以降会社などで
働くなどして厚生年金に入れば
『厚生年金の経過的加算』という
保険料不足分を補うような加算額が
付く制度も用意されています。
次は会社員や公務員、
バートやアルバイトの方などが
受け取る厚生年金です。
厚生年金の保険料には
国民年金の保険料も含まれていますので、
厚生年金と国民年金2つの
老後の年金をもらうことができます。
厚生年金の平均年金月額は、
約 14.4 万円
( 144,366 円:令和2 年度末現在)
となっています。
この金額は、
厚生年金の老齢厚生年金と
国民年金の老齢基礎年金
2つの年金の合計額です。
なお、繰上げを選択する方は約 0.5 %で、
繰下げを選択する方は約 1.0 %です。
国民年金に比べると
繰上げを選ぶ方は少ないですね。
男女別の 65 歳以上でみてみると、
男性は約 16.5 万円、
女性は約 10.4 万円
となっています。
厚生年金の年金額は、
給料の金額や賞与などの金額、
加入期間などで年金額が計算されます。
そのため男性と女性で大きな差が
生まれているわけです。
ここで一度まとめます。
令和2年度末時点での年金平均額です。
会社などで働く独身の男性は、
厚生年金と国民年金合わせて約 16.5 万円。
会社などで働く独身の女性は、
厚生年金と国民年金合わせて約 10.4 万円。
自営業やフリーランス、
専業主婦(主夫)などは、国民年金のみで
男性が約 5.9 万円で
女性が約 5.4 万円となっています。
夫婦で考えると、
会社員の旦那さんと専業主婦の奥さんの場合、
旦那さんの約 16.5 万円と
奥さんの約 5.4 万円で約 21.9 万円。
ご夫婦で自営業の場合だと、
国民年金二人分で約 11.3 万円となります。
もちろん、
統計データからの計算結果ですので、
概算額としてお考え下さい。
また丸々この金額がもらえるとも限りません。
生命保険文化センターの調査データ
続きまして生命保険文化センターの
『令和元年度 生活保障に関する調査(速報版)』から、
老後にまつわる調査のデータをご紹介していきます。
まずは老後への意識調査からみていきましょう。
第三章の老後保障から
「老後生活に対する不安の有無」です。
「不安感あり」が84.4%
「不安感なし」が13.2%、
8割以上の方が老後の生活に対する
不安を抱えているという結果が出ています。
さらに「不安感あり」とした方の
不安の内容について
上位3つをご紹介すると
「公的年金だけでは不十分」が82.8%と最も高く
「日常生活に支障が出る」(57.4%)
「退職金や企業年金だけでは不十分」(38.8%)
となっています。
次は、自分の老後の生活がそれまでの生活と
比較して経済的にどのように変化すると
考えているかをみると
「つつましい生活」が70.0%
「同じ程度の生活」が20.7%
「経済的に豊かな生活」が1.8%
となっています。
最後は、老後に必要となるお金についての調査。
『老後の最低日常生活費』より、
老後に必要となる生活費です。
夫婦 2 人で老後の生活を送る上で
必要と考える最低日常生活費は、
月額で平均 22.1 万円となっています。
調査結果で一番多かった金額帯は
『 20 万円~ 25 万円』でり、
ゆとりある老後のために必要な生活費は
平均 36.1 万円ということでした。
現実的な平均額 22.1 万円で話を進めます。
先ほどの計算結果。会社員の旦那さんと
専業主婦の奥さんの場合、
旦那さんの約 16.5 万円と奥さんの
約 5.4 万円で約 21.9 万円でした。
近い金額ではありますね。
もちろん、平均額でのお話です。
実際のところは、
老後の生活費約 22 万円をどうするか、
ゆとりある生活なら約 36 万円をどうするか、
というよりも
この機会にこれから
年金を受け取り始める方は、
将来年金いくらぐらいもらえそうか?
実際にどのくらい入ってくるのか、
現在だとパソコンやスマホで
もらえる年金の見込み額や
年金記録などを確認できる
『ねんきんネット』がありますので、
もし気になった方はお暇な時にでも
調べてみてはいかがでしょうか。
ご参考になれば幸いです。