今回は、

65 歳以降みんなが手にする年金額は?

についてお話いたします。

 

まぁイヤらしいテーマですよね。

『鈴木さんはいくら年金もらっているの?』

『佐藤さんはエリートだから年金も多い?』

 

さすがに聞いても教えてはもらえず

聞かれても答えたくはないですよね。

 

そこで、個人間の視点ではなく

大きな視点でとらえてみたいと思います。

 

令和 2 年 12 月に作成された厚生労働省の

厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和元年度)

という資料をご紹介いたします。

 

現在は原則 65 歳から老後の年金をもらえます。

65 歳の方たくさんいらっしゃいますよね。

年金をもらえる 65 歳の方たちは

一体いくらの年金額が支給されているのか。

この資料にしっかり年金額が記載されています。

 

平均の年金額とはなりますが、

ご自身の年金額と比較することで、

今後の働き方の指針となるかも知れません。

 

ご自身の年金額は『ねんきん定期便』や

『ねんきんネット』で確認することが

できますので気になる方はご確認を。

 

さらに、現在 70 歳の方の年金の平均額、

75 歳の年金平均額、80 歳の年金平均額も

ご紹介します。

 

年齢による年金額の違いからも、

支給額の推移も把握できるはずです。

 

 

ご紹介する資料は厚生労働省

『厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和元年度)』

となります。

 

金額について細かい注意書きなどがありますが、

この部分まで解説すると複雑になりますので

割愛しますね。

 

大体この金額ね

と感じていただければ幸いです。

 

まず、自営業やフリーランス、

専業主婦(主夫)の方が受け取る国民年金から。

 

国民年金からもらえる

老齢年金の平均年金額(月額)は、

約 56,000 円です。

※令和元年度末現在

 

国民年金の老齢年金は、

保険料を支払った月数で計算されます。

20 歳から 60 歳までの 40 年間、

すべて保険料を支払った場合の年金額は、

月額で約 6 万 5,000 円です。

 

平均額は約 56,000 円ですので

40 年間みっちりと払っている方は

少ないのかも知れません。

 

また、この金額は年金保険料を

25 年以上払った場合の平均額です。

25 年未満の方の平均年金額は、

約 19,000 円となっています。

 

以前は年金保険料 25 年以上の納付が

老齢年金をもらうための条件でしたので、

このような区分けが存在しています。

 

現在は原則 10 年以上払っていることが必要です。

 

次に、会社などで働く方の年金をみてみましょう。

会社員や契約社員、バートやアルバイト、

派遣社員の方などが受け取る厚生年金ですね。

 

国民年金の分も合わせた金額となります。

25 年以上保険料を払っている場合の

平均年金額(月額)は、約 144,000 円、

25 年未満の場合は、約 61,000 円となっています。

 

厚生年金は、もらっている給料などの金額を

もとに年金額が決まります。

 

そのため、男性と女性との間において

平均額に差が生まれます。

男性は、約 171,000 円、

女性は約 109,000 円です。

 

ちなみに、国民年金は、

もらえる年金の金額に男女差はありまえん。

 

ここまでの金額を参考にして考えてみると、

旦那さんが会社員として働き、奥さんは専業主婦として

ずっと家庭を支えてきたご夫婦ともに 65 歳の場合だと、

旦那さんの厚生年金は約 171,000 円、

奥さんの国民年金が約 56,000 円で

合計約 227,000 円となります。

 

こんなにもらっているのかなと感じますが、

統計での金額だとこうなります。

 

続いて、年齢別にみてみいきましょう。

保険料 25 年以上の納付、

男女合わせた平均額をご紹介していきます。

 

65 歳の方の場合、

国民年金から受け取っている

平均年金額(月額)は約 57,000 円です。

 

厚生年金及び国民年金から受け取っている

平均年金額(月額)は約 144,000 円となっています。

 

では、70 歳、75 歳、80 歳の方の

厚生年金及び国民年金は、

どのくらいの平均年金額となるかお伝えします。

 

70 歳 147,292 円

75 歳 147,957 円

80 歳 158,309 円

 

となっています。

 

80 歳の方は約 158,000 円で、

65 歳の方の平均年金額は約 144,000 円。

 

約 14,000 円の差が生じています。

1 年で比較すると、約 168,000 円の差が

生まれていることがわかります。

 

この差が生まれている原因としては、

少子高齢化によるところが大きいですよね。

専門的な言い回しをすると

年金制度が賦課(ふか)方式のためとなります。

 

今の現役世代の方が払った保険料を、

今、年金をもらっている方(受給世代)の

年金財源として活用する方法のことを

『賦課方式』と言います。

 

少子高齢化に伴い、

平均年金額も少しずつ

下がってきているわけです。

 

今回は、厚生労働省の資料から

受け取っている年金平均額をご紹介してきました。

今後受け取るであろう年金、いま受け取っている年金、

平均額と比べることで、

今後の働き方を考える材料のひとつとなれば幸いです。