イデコ・NISAフル活用

「イデコ・NISAフル活用」という記事が

日本経済新聞(11/18)に載っていましたので

このお話をしてみたいと思います。

 

イデコ(個人型確定拠出年金:愛称iDeCo)

イデコは、個人型確定拠出年金の愛称です。

イルカがイメージキャラクターとなっており、

たまにCMで見かけることがあります。

厚生労働省の管轄、公的年金を補完する制度ですね。

 

NISA:ニーサ(少額投資非課税制度)

NISAは、少額投資非課税制度のことで

少額投資(年間120万円)での運用益にかかる税金が

最長で5年間非課税になる制度です。

こちらも金融業界のCMで見かけます。

金融庁の管轄です。

 

かたや年金、かたや投資の制度になりますが、

節税メリットがある点は2つの制度に共通しています。

 

 

2018年から制度充実

新聞記事には

「税制優遇のある資産形成制度が2018年から一層充実」

という書き出しから始まっています。

 

来年、2018年から充実する制度というのは、

○イデコの「掛金の年単位化」

○NISAの「つみたてNISAの開始」

になります。

 

イデコ 掛金の年単位化

イデコの掛け金の年単位化とは、これまで月単位の

掛金の拠出が年単位でも可能になりました。

会社員であれば、月の上限額は1.2万円から2.3万円ですが

1年間を通しての上限額14.4万円から27.6万円も

選べることができます。1年のどこかの月で

拠出すればよいということです。

 

公務員なら年間の上限額は14,4万円、自営業なら81.6万円、

専業主婦なら27.6万円となります。

さきほど、1年のどこかの月と言いましたが

年の始めの月に年間上限額の全額を払うことはできません。

 

専業主婦を例にとると、月の上限額は2.3万円です。

3箇月目に拠出をしたい場合の上限額は6.9万円となります。

前月までに積み上がった上限額の合計(2.3万円×3箇月)の

金額までしか拠出することができません。

前の月に払わなかった金額分を後払いなら可能とする制度が

年単位化ということですね。

 

繁忙期が決まっていて売上が見込める自営業の方や

賞与やボーナスの支給が確定している会社員や公務員の方は、

年単位でもいいかも知れませんね。

 

運用する商品から考えると、

投資信託中心なら長期投資と分散投資のメリットを

享受しやすい点を考慮してこれまで通り毎月の拠出が

いいと思います。

 

逆に、利回りが高くない預貯金を中心に考えている方は、

国民年金基金連合会に支払う手数料を抑える目的で

年単位の拠出もいいと思います。

 

つみたてNISA

2018年から「つみたてNISA」が始まります。

「NISA」は日本に住む20歳以上の人が対象で、

少額投資(年間120万円)での運用益にかかる税金が

最長で5年間非課税になる制度です。

 

「つみたてNISA」は非課税枠の上限額が毎年40万円で

最長20年間非課税となります。最大800万円ですね。

決定的な違いは、ご承知の通り20年です。

 

イデコとつみたてNISAの違い

老後の資金づくりを考えると、

イデコとつみたてNISAが候補に挙がりますが、

どのような違いがあるのでしょうか?

 

イデコは、原則60歳まで引き出すことができません。

例外を言えば、死亡時の「死亡一時金」

もしくは障害を負った時の「障害給付金」の支給くらいです。

 

つみたてNISAは、

いつでも解約可能で引き出すことができます。

 

職業による売上や賞与、運用商品の種類などから、

イデコの年単位化を考えてみる。

今後、積立金を引き出す可能性があるか否かで、

つみたてNISAを考えてみる。

もちろん2つの制度は同時に活用できます。

 

あなたの環境に応じて、

イデコ及びつみたてNISAの活用方法を

検討してみるのはいかがでしょうか。

 

ご参考になれば幸いです。